今回はグルタミンとグルタミン酸の違いについて記事にしていきます。
グルタミンとグルタミン酸、名前がとても似ていて同じようなものな気もしますが、決して同じものではありません。それぞれ特徴や働きは違ったものになります。
そんなグルタミンとグルタミン酸の違いについて詳しく見ていきましょう。
Contents
どちらもアミノ酸ではある
グルタミンもグルタミン酸もどちらもたんぱく質を構成するアミノ酸になります。
またどちらも体内で生成することができるため、非必須アミノ酸に分類されます。
ただ同じアミノ酸であってもその働きは違ったものになります。
グルタミンとは?
グルタミンとはグルタミン酸とアンモニアから生合成されるアミノ酸です。
グルタミンは筋肉内のアミノ酸の約60%を占めています。
このグルタミンの働きは免疫細胞や粘膜細胞のエネルギー源となります。
体にケガや病気、ストレスなどから身を守り、粘膜の機能を正常に保ちます。小腸では消化吸収も担っています。
そのためグルタミンは常に体に供給されている必要があり、筋肉内に多く含まれます。
ただケガや病気、ストレスなどによってグルタミンは消費されます。
そして足りなくなった分は筋肉の分解を行って、グルタミンを補ってしまいます。
そのためグルタミンはハードトレーニングを行う方やアスリート、回復力や免疫力を高めたい人にサプリメントとして良く摂取されています。
グルタミン酸とは?
グルタミン酸とはα-ケトグルタル酸とアンモニアから生合成されるアミノ酸です。
グルタミン酸は旨み成分として良く調味料に使われています。(厳密にはグルタミン酸ナトリウム)
またグルタミン酸は脳の神経伝達物質として重要な役割を持っています。
学習力や記憶力に関わるものであったり、神経活動の接合部であるシナプスに関わります。
そしてグルタミン酸は体内のアンモニアを無毒化し、疲労回復効果や認知症の予防効果などもあります。
それぞれの摂取
グルタミンもグルタミン酸も体内で生合成できるため、非必須アミノ酸ではありますが、グルタミンに関しては積極的に摂取が勧められる、準必須アミノ酸とも呼ばれます。
それぞれの摂取について見ていきましょう。
グルタミン
グルタミンは体にケガや病気、ストレスがかかることで消費されていきます。
現代人は心身共にストレスを感じやすいですし、免疫力や回復力を高めるためにも積極的に摂取していきたいものです。
グルタミンは肉、魚、卵、大豆などに含まれていますが、熱に弱いため加熱調理をせずに食べる必要があります。
ただそうなると摂取がなかなか難しくなるため、そこでおすすめなのがサプリメントによる摂取です。
グルタミン酸
グルタミン酸は旨みのある食べ物に多く含まれています。
昆布やわかめなどの海藻類などです。野菜の中ではトマトに多く含まれています。
その他には小麦や大豆にも含まれていて、特に納豆の糸には多く含まれます。
ただこのグルタミン酸は日本人の食生活で不足することはほぼありませんので、意識して摂取する必要は基本的にはありません。
まとめ
グルタミンもグルタミン酸も名前が似てて同じように思われることもありますが、それぞれ働きは違います。ただどちらも体にとって必要な栄養素であり、欠かせないものです。
グルタミンは不足することもありますし、筋肉の分解を防ぐためにも積極的に摂取していきたいものです。